よくわかるコンタクトレンズ

目とコンタクトレンズの関係

はじめに

視力は快適な生活をおくるために大きな役割を担っています。コンタクトレンズは快適な視力をサポートしてくれるとても便利なものです。
しかし、直接目につけて使用するものなので、間違った使い方をしてしまうと深刻なトラブルを引き起こすことも。
しっかりと目とコンタクトレンズのことを理解し、快適なコンタクトライフを送りましょう。

コンタクトレンズは目(角膜)に十分な酸素を届けることが大切

角膜は呼吸しています。人間の角膜には血管がないため、血液によって酸素や栄養分が運ばれてきません。
そのため、角膜は空気中の酸素を取り入れて、代謝エネルギーに変えています。コンタクトレンズは角膜を覆う涙液の上にのるため、コンタクトレンズ装用時の角膜は裸眼時よりも酸素不足の状態になります。酸素不足の状態が続くと、角膜の抵抗力が落ち、様々な眼障害につながります。
安全にコンタクトレンズを使うためには、角膜に十分な酸素を供給することが大切です。

コンタクトレンズが酸素を通すしくみ

ソフトコンタクトレンズの場合

素材が水分(涙)を含み、その水分(涙)を通して角膜に酸素を届けます。酸素透過性を知るための指標は、含水率と中心厚です。

コンタクトレンズが酸素を通すしくみ - ソフトコンタクトレンズの場合

含水率

通常のソフトコンタクトレンズ(シリコーンハイドロゲル素材以外)は素材が水分(涙)を含み、その水分(涙)を通して角膜に酸素を届けます。ソフトコンタクトレンズが水分(涙)を含む割合を含水率といいます。

含水率が上がると・・・含水率が下がると・・・
酸素透過性良くなる悪くなる
耐久性・対汚染性弱くなる強くなる
装用感良くなる悪くなる
乾燥感出やすい出にくい

中心厚

コンタクトレンズ中心部分の厚みを示した値です。薄いほど酸素透過性がよくなります。

薄くなると・・・厚くなると・・・
酸素透過性良くなる悪くなる
耐久性・対汚染性弱くなる強くなる
装用感良くなる悪くなる

ハードコンタクトレンズの場合

酸素透過性ハードコンタクトレンズには3つの酸素供給経路があり、目に必要な酸素を大量に角膜へ届けることができます。

  • 素材を透過して角膜へ酸素を届ける。
  • まばたきによってレンズ下の涙が交換されて、新しい涙に含まれた酸素を届ける。
  • レンズサイズが角膜より小さいため空気中の酸素が角膜に届きやすい。

酸素透過性を知るための指標は、Dk値です。

コンタクトレンズが酸素を通すしくみ - ハードコンタクトレンズの場合

Dk値

ハードコンタクトレンズは水分を含まない素材で、素材自体が酸素を通します。
素材が酸素をどれくらい通すかを表す値をDk値といいます。

Dk値が上がると・・・Dk値が下がると・・・
酸素透過性良くなる悪くなる
耐久性・対汚染性弱くなる強くなる

ハードコンタクトレンズは、酸素を通す酸素透過性ハードコンタクトレンズと、酸素を通さないハードコンタクトレンズがあります。現在では、ハードコンタクトレンズと言えば酸素透過性ハードコンタクトレンズのことを言います。

水晶体は40歳くらいから弾力性が弱くなり、調節力が不足するため、近いところにピントが合いにくくなります。これがいわゆる老眼です。
光が網膜上でひとつに集まらないため、ある一定の方向でダブって見えたりするわけです。
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